溶媒和電子発生装置の高分子半導体の特許で水を始めとする各種溶媒に長寿命で存在させることに成功

株式会社イオン科学(令和5年3月1日有限会社イオン化学より法人格・社名変更しました)は平成8年8月に創業された会社で、代表取締役である苅野 仁さんは溶媒和電子発生装置の高分子半導体の発明をなさっています。「溶媒和電子」とは化学種の一種で、様々な調整法により発生が確認されてきました。

目次

  1. 溶媒和電子とは何か
  2. イオン科学の技術
  3. 取得特許

溶媒和電子とは何か

溶媒和電子とは、媒和した電子をいう。水の放射線分解の初期過程で生ずる還元性の中間体は、1960年代にパルス技術(パルス放射線分解)と吸収スペクトル測定の併用により、水和した電子であることが確認された。電子は自らのつくる電場によって水分子を分極し、その水分子が電子に捕捉される。アルコールのような極性の大きい溶媒や、低温における*剛性溶媒に放射線を照射しても溶媒和電子の生成が見られる。また、液体アンモニアにアルカリ金属を溶かすと、金属の種類によらず青く着色し、電気伝導率の高い溶液が得られる。この色は、溶媒和電子(金属原子からとびだした電子と溶媒からできる)の最低エネルギー状態から次の励起エネルギー状態への遷移によるものと考えられている。(出典:岩波理化学辞典)

つまり、溶媒和電子とは、意図したエネルギーを付加した電子を、溶媒中に溶かし込ませ、高エネルギーを保ちながら溶媒中で安定化させたものです。

溶媒への作用

溶媒物質の電子エネルギーを制御し、熱反応など、化学反応に最適と考えられる準位※まで溶媒のポテンシャルを高めることができます。

※準位とは、量子力学の用語で、あるエネルギーをもつ量子状態のこと。エネルギー準位。

イオン科学の技術

従来法※1による溶媒和電子の調整方法

  1. 金属元素の利用
  2. 電気化学的還元※2
  3. 無機塩類の利用
  4. 水素原子及びフリーラジカルの利用
  5. 不均等光電子発光
  6. 光分解※3
  7. 放射線分解

※1 a) Hart, E. J. Science, 1964, 146, 19-25.
b) Hart, E. J. “Solvated Electron”, ACS, Washington, 1965.
c) Hart, E. J.; Anbar, M. “The Hydrated Electron”, Wiley, New York, 1970.
d) Swallow, A. J. “Radiation Chemistry”, Longman, London, 1973.

※2 a) Walker, D. C. Can. J. Chem., 1966, 44, 2226-2229.
b) Walker, D. C. Can. J. Chem., 1967, 45, 807-811.

※3 Grossweiner, L. I.; Swenson, G. W.; Zwicker, E. F. Science, 1963, 141, 805-806.

従来法により調整される水和電子の構造(電子1に対して水分子4)

※4 a) Hart, E. J.; Boag, J. W. J. Am. Chem. Soc. 1962, 84, 4090-4095.
b) Natori, M.; Watanabe, T. J. Phys. Soc. Jpn. 1966, 21, 1573-1578.
c) Natori, M. J. Phys. Soc. Jpn. 1968, 24, 913-916.
d) Natori, M. J. Phys. Soc. Jpn. 1969, 27, 1309-1319.
e) Feng, D.-F.; Kevan, L. Chem. Rev. 1980, 80, 1-20.

上記従来法により発生される溶媒和電子は、非常に短寿命であり、応用利用等は不可能でした。苅野代表取締役は水をはじめとする各種溶媒に長寿命で存在させることに成功し特許を取得されました。この技術により様々な分野への応用適用を進めていらっしゃいます。

活用用途としては、強い還元作用を持つ事が知られているが、解明されていない効能が多数あると推測される。イオン科学では次のような活用実績があります。

溶媒和電子を応用した商品

  1. リチウムイオン電池の劣化を抑制する「イオンウェーブ
  2. エアコン冷媒潤滑油の熱伝導率で節電「エネフューチャー
  3. 鉛バッテリーのサルフェーション溶融剤「リヴァゲイン
  4. エンジンオイル熱伝導率UP「サンダーオイル
  5. タイヤゴム酸化を還元しグリップ力回復「Drグリップ
特許第3463660号
高分子半導体を用いた食用油酸化防止装置・食用油の酸化を防止し、においの原因も元から抑制。全国22000店舗導入済み。(食品分析センターSGSの効果検証公式データ保有)
溶媒和された電子が酸素を補足して酸化を制御するので、揚げ加工工程における食用油のみならず、揚げ加工製品辞退の劣化をも防止する効果が発現されている。

新規食用油劣化防止システムの使用効果(1)

新規食用油劣化防止システムの使用効果(1)

(財)日本食品分析センターによる試験結果 (酸価AVおよびカルボニル価COV
基準油脂分析試験法(日本油化学会編)による 2日間通常加工使用4槽ローテーション油
Run A:システム未導入 Run B:システム導入

新規食用油劣化防止システムの使用効果(2)

新規食用油劣化防止システムの使用効果(2)

(財)日本食品分析センターによる試験結果 (酸価AVおよびカルボニル価COV
基準油脂分析試験法(日本油化学会編)による
Waste Oil:システム未導入2日間通常加工使用4槽ローテーション油
2,4, and 6 day:システム導入後連続通常加工使用4槽ローテーション油

新規食用油劣化防止システムの使用効果(3)

新規食用油劣化防止システムの使用効果(3)

(財)日本食品分析センターによる試験結果 (総トコフェロール当量および残存率
HPLC法による 2日間通常加工使用4槽ローテーション油
Run A:システム未導入 Run B:システム導入

新規食用油劣化防止システムの使用効果(4)

新規食用油劣化防止システムの使用効果(4)

(財)日本食品分析センターによる試験結果
HPLC法による 2日間通常加工使用4槽ローテーション油
Run A:システム未導入 Run B:システム導入

新規食用油劣化防止システムの作用機構

新規食用油劣化防止システムの作用機構

食用油等の非極性溶媒では、イオン半導体を挿入しながら使用すると効果的
溶媒和電子型新規活性種により熱酸化・熱分解・熱重合等の劣化反応を抑制
粘度低下により揚げ種由来の水分が系内に滞留せず熱加水分解を抑制する。

鉛バッテリ 活性剤
世界で唯一の、サルフェーション溶解能力を持つ
(JQA日本皮質保証機構の効果検証公式保有)
燃料、オイル添加剤
燃費向上に加え、排ガス有害成分90%低減を実証
(JATA日本自動車輸送技術協会の効果検証公式データ保有)

これらの実績は主に企業への販売でしたが、シースリーでは、イオン科学様の商品を個人の皆様へお届けするため少量で販売をさせていただくことになりました。是非、溶媒和電子、イオンの力をお試しください。

取得特許

食用油酸化防止装置及び食用油の酸化防止方法 特許3463660
食用油酸化防止装置及び食用油の酸化防止方法 特許3463660
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ヘテロポリ酸触媒 特許 3171560
ヘテロポリ酸触媒 特許 3171560
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